ブログ運営をしていて、SEOについて調べていくと、
「ドメインパワー」
という言葉を耳にすることでしょう。
この、ドメインパワーという考え方は、現在のSEOでは非常に重要なものと認識されており、知っているか否かで、今後のブログ運営が大きく変わってきます。
今回は、そんなドメインパワーについて見ていきましょう。
ドメインパワーとは?その仕組みは?
まずは、ドメインパワーそのものについて解説します。
ドメインパワーとは
ドメインパワーとは、
「そのサイト全体の評価」
です。
ドメインとは、URLの「https://〇〇/△△」の〇〇に当たる部分のことを言います。
このドメインは、サイト全体を表しており、それ以降の△△がそのサイト内のページを表しています。
そのため、
「ドメイン = あなたのサイト」
と考えて大丈夫です。
検索順位に影響を与える要素

Googleは、サイトの評価を決める際に個々のページだけでなく、ドメイン全体の信頼性も見ていると言われています。
そのため、ドメインパワーがSEO対策として重要だと言われているのです。
この信頼性に関しては、Google公式の答えはありませんが、一般的には
- 長期間運営されている
- 多くの外部サイトからリンクを受けている
- 良質なコンテンツが多い
このような要因が積み重なり、ドメインパワーが強くなっていくと言われています。
なぜドメインパワーが重要なのか
では、なぜこのドメインパワーが重要視される様になったのか。
それは、近年のGoogleが特に
「専門性や権威性」
をブログの評価基準にしているからです。
これはGoogleが公式に「E-E-A-T」と言う表現で、品質評価ガイドラインに記載している内容です。
この権威性や専門性というのは、ブログで言うところの
「誰がその発言をしているのか」
に当たる部分です。
現実世界でも、同じ事を言っても
「実績を出している先輩」
からの助言と
「新入社員」
からの発言では、言葉は同じでも意味が全く異なってきます。
これと同様の事が、ネット上でも起こってきています。
同じ発言をしても、信用されているサイトの発言はGoogleから評価され、信用されていないサイトの発言は無視されています。
だからこそ、このドメインパワーが重要だと言われているのです。
ドメインパワーが高いと何が有利なのか?
では、具体的にドメインパワーが高くなると、どのようなメリットが有るのでしょうか。
記事が検索上位に表示されやすい
ドメインパワーが高いサイトの記事は、公開後すぐに上位表示されることがあります。
このサイトは、ドメインパワーがまだ弱いので、新しい記事を公開しても、100位以内に入るのがやっとの状態です。

この状態では、例えば
「最新の情報で、少しでも早くユーザーに内容を届けたい」
と思っても、記事を書いてから検索上位に上がってくるのに、かなりのタイムラグが生まれます。
結果、ライバルに遅れを取る可能性が高くなります。
そのため、ドメインパワーを少しでも上げておく事が重要となります。
競争の激しいキーワードで勝ちやすい
検索上位のサイトは、一般的にドメインパワーが高いところが多いです。
そうでない場合は、ライバルが少ないキーワードである可能性が高いでしょう。
ドメインパワーが高くなることで、「ある程度大きなキーワード」で検索上位を取ることが可能になってきます。
例えばこのサイトでは、サーチコンソールを見る限り、ライバルサイトが少ないスモールキーワードでだけ、検索100位以内に入っているような状態です。
ミドルキーワードやビッグキーワードで勝負するのは、到底不可能な状態です。
しかし、ドメインパワーが上がってくれば、こういったキーワードでも勝負をかけることができるようになるのです。
被リンクを得やすくなる
ドメインパワーが高くなってくると、検索上位に表示される確率が上がってくることにより
「被リンクも得やすくなる」
というのもメリットです。
シンプルにアクセス数が増えるので、自分のブログを見てくれる人の数も増える。
そうなると、ブログを紹介してくれる人も増える・・・という好循環が生まれるのです。
ドメインパワーを測定する方法
ドメインパワーは、Googleが公式に提供している指標ではありません。
しかし、ツールを使うことで、ある程度の目安を確認できます。
私がいつも利用しているのは、「パワーランクチェックツール」です。
https://www.ispr.net/tools/power-rank-check
このサイトは、無料で1日3回までドメインのパワーをチェックしてくれるツールです。
このサイトの基準では、
1.独自配点
2.ドメインエイジ
3.被リンク元サイトのスパムに対する安全性
4.被リンク元サイトTOP3と上位20の品質
5.被リンク元サイトのリンク品質
6.被リンク元サイトのリンクパワー
7.被リンクIP数
という基準でランク付けがされています。
簡単に要約すると
「良いサイト且つ色んなサイトからたくさん被リンクをもらってね」
ということ。
そこに、自分のブログ自体の記事更新が定期的にされていて、且つブログの運営歴が長くなってくると、このランクチェッカーとしては高得点をくれるようです。
ドメインパワーに意味がないという意見も?
実は、ドメインパワーには意味がないという声も少なからずあります。
その理由を見ていきましょう。
Googleの公式指標ではない
1つ目の理由は、
「あくまでもGoogle公式ではない」
ということ。
個人的には、「誰がその発言をしているのか」という意味合いでは、ドメインパワー自体は重要だと考えていますが、それでもあくまで「仮説」であり、意味がないと考える人もいるようです。
これまで被リンクに関するイタチごっこがあったから
過去、被リンクが非常に大きな意味を持っている時代もあり、そういった時代のテクニックとして
「自分でいっぱいサイトを作って、自分のメインブログに被リンクをつける」
という手法が流行ったことがあります。
そうなると、本来のGoogleの目的である
「良いサイトを上位表示する」
という部分からは外れますよね。
そのため、Google側でこの被リンクに対する考え方を変えるなど、過去に何度もイタチごっこになった事があります。
結果、
「今ではそれほど重要な指標ではない」
と考える人も増えてきたようです。
ただ、こういった人でも
「質の高いドメインからの被リンク」
の重要性には肯定的な場合が多いです。
質が高いドメインからの被リンクとは、例えば
・国
・地方自治体
などのような公的な機関からの被リンクです。
こういった機関から信用を得られているということは、そのサイトに記載されている情報の信頼性も高いと判断されるということです。
自分で操作できない部分だから「気にする意味」が無い
次に、「ドメインパワーは自分で操作できない部分」であるからこそ、気にする意味がないという意見もあります。
これには私自身も同意で、ドメインパワーは重要視されている一方で
「自分で被リンクを意図的に増やす」
というのは大変難しいです。
一部、SNSなどで相互リンクをしたり、お問い合わせフォームから相互リンクの打診が来ることがあります。
こういった地道な草の根運動で被リンクを増やしていく方法もありますが、そうなると前述のイタチごっこと同様に
「良いブログだから被リンクが貼られているんじゃなくて、頼んだから貼られているだけ」
という状態になります。
これは、Googleが本来目指しているものではないと思いますので、私自身も推奨しません。
これが、気にする意味がないと言われる理由です。
ドメインパワーの上げ方
前述したように
「意図的に被リンクを増やす」
などのような方法でドメインパワーを上げるのはおすすめできませんが、それでもドメインパワーを上げる方法自体はあります。
質の高い記事を増やす
質の高い記事を増やしていくこと自体は、ユーザーの利便性を高める意味合いでも、ドメインパワーを高める意味合いでも非常に重要です。
前述のパワーランクチェックツールでも、独自配点には、記事の質と記事の本数が関与していると記載がありますので、高確率で意味がある施策であると言えます。
紹介されやすい独自性を作る
被リンクは、
「誰かに紹介したい」
と思えるような記事で発生すると考えられます。
例えば、細かい調査結果などは、他のブログでも引用されますし、今回であればパワーランクチェックツール自体に、このブログからの被リンクが付きました。
この様に、誰かに紹介したいような
・良い内容
・面白い内容
・便利なツール
などは、被リンクを獲得しやすいですし、純粋な被リンクなので効果が高いと考えられます。
特化ブログにする
ドメインパワーは、サイト自体のパワーではあるのですが、それはあくまで
「今、最も高く評価されているジャンル」
に限られるということです。
例えば、「〇〇 レシピ」と検索すれば、ほとんどの場合クックパッドが上位に表示されるでしょう。
ということは、クックパッドのドメインパワーはかなり高いと考えられます。
一方で、クックパッドが全く違うITのジャンルの記事を血迷って書いたとします笑
そうすると、ITのジャンルでも検索1位を取れると思いますか?
やってみないとわかりませんが、おそらく取れないでしょう。
この様に、ドメインパワーは重要である一方で、
「それだけで検索順位が上がるほど単純な仕組みではない」
ため、自分の専門ジャンル以外のキーワードだと順位が取れない可能性があります。
そう考えたときに、
「雑記ブログ」より「特化ブログ」
の方が、ドメインパワーを活かした闘い方ができると考えられます。
SNSを活用する
一般的に、SNSでのリンクは、被リンクとは判定されないと言われています。
これは、SNSが簡単にアカウントを複数作れることや、あまりにも気軽にリンクを貼れる事が原因と考えられます。
しかし、一方でSNSでの活動をすること自体が、被リンクに繋がる可能性はあります。
それは
「ユーザー同士の繋がり」
です。
フォロワーさんから信頼を得られた上で、自分のブログを紹介してもらえるような機会が増えるため、被リンクが増えやすいのです。
特に、SNSの場合
「記事単体での評価ではなく、自分という人間性や普段の発言も込みで考慮される」
ため、通常の被リンクよりも可能性が高いと考えられます。
また、XなどのSNSではブログをやっている人が多くアカウントを作られているので、ブログ同士の繋がりもできます。
結果として、互いに被リンクを貼るような仲の人ができる可能性もあります。
(前述したように、仲の良さだけでの被リンクはGoogleの本来の目的ではないため、活動の主軸にするべきではない)
まとめ
今回は、ドメインパワーという概念や、調べ方・上げ方について見てきました。
ブログ運営において、ドメインパワーを知っていることで、戦略も変わってくるため、是非ブックマークして何度も読み返してみてください。
ただ、本文中にも書きましたが、あくまでも重要なのは
「ユーザーの利便性を高める」
というGoogleの理念に沿った運用であり、テクニックとして被リンクを増やしていくことには意味がありません。
是非、しっかりとした意味のあるSEO対策を頑張りましょう。