ブログ記事が増えてくると、そのコンテンツの内容を全て把握するのが困難になってきます。
特に、一部記事を外注したりすると、その内容を全て記憶していくのは不可能と言えるでしょう。
最近は、ブログの参入者も多く、より検索上位に上げるためにも
「できるだけたくさんの記事を書く」
と言うのがSEO的も求められています。
そんな中で起こるのが、カニバリゼーションです。
カニバリゼーションが起こると、SEO的にマイナス評価になる可能性があります。
今回は、このカニバリゼーションが起こる原因や対策について解説していきます。
ブログにおけるカニバリゼーションとは
カニバリゼーションとは、
「自分の記事同士で、内容が邪魔し合う」
ような状態を言います。
共食いを表す単語であり、ブログにおける共食いは、コンテンツが重複するなどで、互いに足を引っ張り合う様な関係を言います。
一般的に、「カニバリ」と呼ばれることもあり、中規模以降のブログで起こりやすい現象といえます。
状態としては、複数の記事が同じキーワードで検索に上がってくるような状態です。
一見すると良さそうにも見えるこの状況。
実はあまり良くないケースが多いのです。
ブログでカニバリゼーションが起きるとどうなる?
では、このカニバリゼーションが起こると、どういった影響が出るのでしょうか?
SEO的にマイナス評価
SEOとしては、マイナス評価になる可能性が高いです。
と言うのも、カニバリゼーションは基本的に
「同じ様なキーワードを複数の記事で使われている」
から起きます。
例えば、次の3つの記事。
1.「ブログアクセス数を増やす方法:初心者でも簡単にできるコツ」
2.「初心者がブログアクセス数を伸ばすための具体的な方法」
3.「ブログ初心者必見!アクセス数を劇的に増やす秘訣」
どれもブログのアクセスアップを目指すためのものですが、本人としては
1.ブログ アクセス数 増やす コツ
2.初心者 ブログ アクセス数
3.ブログ初心者 アクセス数 増やす
と、それぞれ別のキーワードを狙ったつもりが、内容的にはあまり変わらない物が出来上がっていたとします。
こうなると、Googleからは、重複コンテンツと疑われて、SEO的にマイナス評価を受ける可能性があります。
そうなると、ブログ全体への悪影響が出る可能性もあります。
順位が分散する可能性がある
複数の記事で同じキーワードを狙うと、順位が分散する可能性があります。
本来、それぞれが1位を目指せる記事だったとしても、1つだけが上位に上がり、それ以外は2ページ目・3ページ目に。
こうなる可能性があるのがカニバリゼーションです。
Googleの立場から考えると、検索結果は商品棚のようなもの。
この商品棚には、できるだけ色々な商品を置いて、ユーザーが自由に選択できるようにしてあげるのが理想です。
(実店舗なら同じ商品がたくさん並んでいても良いケースもありますが、Webでは在庫数が存在しないので種類が求められます)
同じ商品ばかりが並んでいる場合、ユーザーは実質選択肢を減らされたことになり、利便性が下がります。
そのため、出来れば同じサイトから複数の記事が上位表示される事は避けたいはずです。
結果、それぞれが上位を狙える記事だったとしても、その内の1つだけが上位表示される事もあります。
予期せぬキーワードで上位表示が生まれる
近年のGoogleでは、「検索意図」が重要視されています。
例えば、「東京 ホテル」で検索する人は
「東京のホテルの歴史や良さを知りたい」
のではなく
「自分が予約するホテルを探す」
のが正解ですよね?
もちろん、前者が必ずしも間違いと言うわけではないかもしれませんが、確率としては後者の方が高いです。
これを検索意図と言い、何が目的で検索しているのかを意味しています。
そうするとGoogleとしては、特定のホテルのサイトよりも、沢山のホテルを検索できるシステムを上位表示させる方がユーザーのニーズに答えられるため、そういったサイトを表示します。
実際に上記を検索してもらえればわかりますが、検索結果は楽天トラベルやじゃらんなど、ホテルを検索するためのシステムが並んでいます。
この様に、検索意図は現在のGoogleでも非常に重要な要素ですが、カニバリゼーションが起きていると、この検索意図がGoogleに上手く伝わらず、
「本来狙うべきではないキーワードで上位表示される」
ということが起きたりします。
そうすると、検索意図とは違うため、クリック率は著しく低くなり、Googleからの評価が下がります。
先ほどの様にGoogleを商品棚と捉えると、ゼリーの棚にパスタが置いてあり、当然デザートを買いに来た人からは見向きもされません。
結果、店長から
「この商品、売れないから今後入荷はストップしよう」
と、棚から除外される。
この様なことが起きるのです。
良いカニバリゼーションも存在する
ここまで、カニバリゼーションのネガティヴなお話をしてきましたが、実は良いカニバリゼーションも存在します。
1つの例としては、
「自分がそのキーワードで最上位の存在」
である場合。
ライバルよりも圧倒的に記事の質が高い場合は、複数記事が1つのキーワードが上がってくる事があります。
これは、ビッグキーワードほど起こりやすいです。
「ブログ 稼ぎ方」
「美容ブログ 稼ぎ方」
という2つのキーワードで記事を作ったとして、仮に「ブログ 稼ぎ方」のジャンルで自分のサイトが圧倒的上位にいた場合、両方ともの記事が上位表示される可能性があります。
(検索意図も合っている場合に限りますが)
この様に、良いカニバリゼーションも存在します。
ただし、前述した様に「重複コンテンツではない」というのが大前提です。
ブログでカニバリゼーションが起きる原因
では、このカニバリゼーションはなぜ起こってしまうのでしょうか?
記事が増えてきて覚えきれない
1つ目は、単純に自分のブログの記事数が増えてきて、書いたことを忘れてしまうパターンです。
ブログの運営は、何年も継続するのが重要です。
ですが、5年前に書いた記事の内容を明確に覚えている人は居ないでしょう。
結果として、同じ様な記事を書いてしまい、カニバリゼーションが発生するのです。
特に「今日起こったこと」「新商品の紹介」の様な記事ではなく、ノウハウ系のブログでは起こりやすいです。
カテゴリ分けがされていない
記事のカテゴリ分けが明確でなかったり、そもそもされていない様なブログでは、カニバリゼーションが起こりやすいです。
例えば「雑記」みたいなカテゴリに全部の記事を入れてしまうと、自分でも目的の記事に辿り着けなくなります。
そうなると、前述の「過去に書いたことを忘れる」という状況が加速します。
リライトをしていない
記事を定期的にリライトしていくと、
「過去の記事と向き合う時間」
が生まれます。
そうなると、記事の重複に気付きやすかったり、
「似た様な内容の記事の統合」
などを行う可能性も高くなります。
特に初心者ほど、記事のリライトよりも新規記事の投稿に躍起になってしまう可能性が高く、カニバリゼーションが起きやすくなります。
記事のタイトルと構成が合っていない
記事タイトルと中身が合っていない場合もカニバリゼーションが起こりやすいです。
記事タイトルから記事構成が読み取れるようなものなら、記事タイトルを見れば、
「似たような内容を書いているか」
を判断できます。
しかし、これが判断できないような記事を書いていた場合、その判断ができず、似たような記事を書いてしまいます。
例えば、
「SEO対策とは?メリットデメリットと手順」
というタイトルの記事があったとすると、パッと見では
・SEOの基本知識
・SEO対策をするメリットやデメリット
・SEO対策の仕方
が書いてあると予想できますよね。
しかし、この記事に
「SNSでブログのアクセス数を増やす方法」
が書かれていたとしたらどうですか?
タイトルからは想像がつかずに、別途
「SNSでブログのアクセス数を増やす方法」
という記事を別で作成してしまいそうではないですか?
このように、記事タイトルと構成がチグハグな場合、カニバリゼーションが起きやすくなります。
上記の様なものは、自分でさえ勘違いを起こすのですから、当然利用しているユーザーも同じ様に感じます。
結果として、記事の滞在率が下がる事によってSEO的にもマイナスになる可能性が高いです。
自分のブログがカニバリゼーションしないための対策
では、このカニバリゼーションを避けるためにはどの様なことをすれば良いのでしょうか?
カテゴリ分けをしっかりと行う
原因のところでもお話ししましたが、カテゴリ分けを出来ていないのは、カニバリゼーションを引き起こしやすくします。
私も過去に失敗しましたが、
「カテゴリなんて、面倒なだけで効果はあまりないよね」
と考えて、ほとんどの記事を
「雑記」
みたいなカテゴリにしていました。
すると、何百記事と書いていくにつれて、内容が被っているものがあるのに気付かずに記事を作っていました。
新規記事を作る際にキーワードで自分のブログを検索しますが、その際ちょっとだけ違ったキーワード(例えば、『アクセス数』と『PV』などの様に言い換えた様なワード)を使っていれば、検索に引っかからないケースもあります。
こうなると、作業時間の浪費に加え、自分でもコンテンツが探しにくい状態になってしまいます。
ロードマップやまとめ記事を作る
自分のブログの中でまとまったテーマでまとめ記事を作ることも、カニバリゼーションを改善してくれます。
例えば、このブログも今後は
「初心者が月1万円の収入を作るためのステップ」
の様な記事を書く予定です。
この時、細かいノウハウを1つの記事にするのではなく。
1.ブログを始める前にやること
2.ブログ開設
3.SEO対策
4.執筆方法
などの様な構成にして
「アクセス数を上げたい段階の人はこっちの記事を読んでください」
という様に自分のブログ内の各記事にリンクをつけていきます。
この過程で、自分のブログにある記事を把握したり、足りない記事を洗い出したり出来ます。
これにより、カニバリゼーションを避けたり、早めに気付いて対処ができます。
マインドマップにタイトルと見出しをまとめる
自分のブログの全体像を把握する上でも、マインドマップで全体を把握するのも有効です。
そこに見出し・小見出しも記載しておけば、パッと見で把握する事ができます。
私は手書きではなく、マインドマップツールを利用しており今後の戦略を考える際にはこれを俯瞰して行います。
まとめ
今回は、ブログにおけるカニバリゼーションについて見てきました。
せっかく書いた記事が、自分のブログ同士で共食いをされないためにも、改めて自分のブログを整理してみましょう。
このブログでは、ブログ運営に関するノウハウを発信していきます。
是非ブックマークして定期的に見に来てください。